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AG5研究レポート進捗報告

2021年5月:リオデジャネイロ日本人学校「ICTが苦手な先生も合同遠隔授業!」

報告:リオデジャネイロ日本人学校 吉村正浩 先生
ヒアリング:AG5研究補助員 関温理
タイトル:「ICTが苦手な先生も合同遠隔授業!」

学校全体で取り組むためにICTが苦手な先生方にどんな働きかけをしたのかを、リオデジャネイロ日本人学校の吉村先生に聞いてみましょう!

 

①ICTが苦手な先生方にICTを身近に感じられる工夫としてどのようなことをされましたか?

 

主に二つのことを行いました。

 

・一つ目は、校内研修を行いました。

具体的には文部科学省のホームページでも紹介されているプログラミング教材「Scratch (スクラッチ)」を取り上げ、体験してもらいました。これまでプログラミングという言葉に対して抵抗があった先生方も、実際にプログラミング体験をすることを通して、プログラミング思考について考え、興味を持つきっかけになりました。

今後も、体験を通してICTが苦手な先生方に「難しそうだと思っていたけど、意外とできるかも!」という気づきを感じてもらえるような研修を行っていきたいと思います。

 

・二つ目は、情報共有を常に行える体制を整えたことです。

具体的には、職員室等で個別に話していた困りごと等を、その場だけで解決するのではなく、全体に共有すること ができるように、昨年度からPMIQシートを活用しています。オンライン授業を始めたばかりの頃は、どの先生も悩みや、困り事を抱えており、その都度ICTが得意な先生に聞くというシステムができていました。

   しかし、PMIQシートを導入し、

P(良い・わかったこと)

M(課題)

I(面白い・工夫)

Q(問い)

を全教員で共有することで、少しずつ変化がみられました。

 

PMIQシートは毎週更新されるため、ICTに関する知識や経験の蓄積がされていきました。その結果、教員全体のICTの知見を少しずつですが、広げていくことができただけでなく、新しくやってきた先生方もそのシートを見る ことで、多くの課題を解決することができました。また、PMIQシートはGoogle スプレッドシート上で共有して いました。教員はいつでも書き込めるし、どこからでもチェックできる環境を整えることができました。

 

コロナ禍で教員も学校に行けない日々が続いたため、複数人で同時編集が可能なGoogleスプレッドシートは非常に 役に立ちました。例えば、自宅でオンライン授業を行い、課題があった先生はすぐに書き込み、その課題を他の先生 方で考え、みんなで解決していくという流れです。もちろん課題だけではなく、うまくいった事や良かった事も共有 しました。

今後もPMIQシートを使用しながら、情報共有するとともに、対面やオンラインでの実践研究の中で、課題解決をし 知見を蓄積し、環境改善をしていきたいと思います。

 

  

  

②今後、さらに先生方にICTを身近に感じて頂くために、どのような取り組みをしていきたいと考えていますか?

  

新たな研修を実施したりするのではなく、今まで通りやりながらでてきた課題を一つずつ解決していければ良いなと思います。

何かあったらすぐに共有するという協力体制を続けていくことで、一人一人のICTに対する抵抗を無くすこともそうですが、チームとして成長できればと思います。